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台風で被災した合宿地を助けたい。「F+1〜新たな可能性〜」の理念から生まれた地域との繋がり

神奈川大学サッカー部は、フットボーラーとしてサッカーの技術の成長はもちろんですが、それ以上に一人の人間としての人間性の成長も求めて活動しています。また、どんな状況でも一生懸命に取り組み、その状況を前向きに捉えて、今できることを実施しています。
そんな私達が常日頃から大切にしていることが“繋がり”。
サッカーでの繋がりはもちろんですが、学校や地域、人との繋がり、本学サッカー部OBとの繋がりも大切にしています。
全3回の連載の最終回は、本学サッカー部と地域との繋がりを紹介します。

ピッチ外にも人間力を育てるヒントは溢れている

前回の連載でも触れましたが、神奈川大学サッカー部では「F+1〜新たな可能性〜」という理念に基づき、フットボーラーとしてサッカーに対する活動だけでなく、社会に貢献することで新たな発見をし、人間として成長するための活動に取り組んでいます。

「中山サッカースクール」の開催を始め、神大サッカー部の活動場所である中山の商店街の方と協力して行う清掃活動「中山トラッシュバスターズ」など、今まで様々な取り組みをしてきました。

台風で被災した千葉県鋸南町「サンセットブリーズ保田」との繋がり

神大サッカー部は千葉県鋸南町にある「サンセットブリーズ保田」というスポーツ合宿施設でオープン当初から毎年合宿をさせていただいています。
人工芝のグラウンドで思い切りサッカーをできることはもちろん、海に面した宿泊施設は練習の疲れも癒してくれます。

鋸南町では、春合宿を行っているサッカー部に農家の方から菜の花の収穫支援の依頼をいただき、サッカー部全員で収穫のお手伝いをしたことや、現地のサッカー少年団の皆さんとビーチクリーン活動やサッカーを一緒に楽しんだこと、また横浜の中山商店街の皆様から食材を提供いただき、鋸南町の方々とBBQを楽しんだ事もあります。

このように様々な楽しい思い出が詰まった合宿施設が、昨年夏に台風15号の被害を受けたとの連絡を受け、当時の木村副主将をはじめとする部員15名で千葉県鋸南町の復興支援活動に参加しました。

災害廃棄物を分別する様子

災害廃棄物を分別する様子

災害復興ボランティア当日の作業

台風被害は想像よりも大きく、海側にあったはずの小屋が跡形もなく吹き飛んでいたり、建物の外壁が剥がれ落ちていたりなど変わり果てた鋸南町の姿を見て言葉を失いました。
そんな中、住民の方は心も体も苦しいはずなのに、我々を笑顔で迎えてくださりました。

まず初めに「サンセットブリーズ保田」の瓦礫の撤去作業をしました。
中には5,6人でようやく動かせるような大きなものもありましたが、サッカーで培ったチームワークを生かして、テンポよく瓦礫をトラックに積み込むことができ、午前中には作業を終わらせることができました。

午後はそれらの瓦礫を集約し分別する作業をしました。
作業所に次々と運ばれてくる災害廃棄物を見て、台風はこれだけのものや思いを奪っていったのかとひしひしと感じました。
作業所では地元の方が白玉や冷たい飲み物などを提供してくださり、互いに尊重しあう大切さ、豊かさを感じました。

役場職員の方から地域の状況を聞く

役場職員の方から地域の状況を聞く様子

災害復興ボランティアを通して感じたこと ・学んだこと

<岩瀬 隼(2年)>
ボランティアを通して実際に被災地の状況を見ることで、テレビで映される以上に大きな被害を受けていることがわかり、被災地の苦しみや災害の本当の怖さを実感することができた。その中で、被災地の方々は文句を言わず明るく作業をしており、自分たちにも飲み物などを提供してくださり、人の助け合い、支え合いの大切さを改めて感じた。
この経験から10ヶ月経った今、自分は災害に対してより一層恐怖感を味わったので、自分自身でできるような対策や災害が起きてしまった時の準備も整えることをより意識するようになった。
このようにF+1活動は、意識を変化させてくれることが多いのでこれからも積極的に取り組んでいきたいと思う。
<今田 龍之介(2年)>
ニュースで状況については見たり聞いたりしていたが、実際に現地に行ってそれを目の当たりにすると、本当にこんなことになってるんだと、こんな状況になっている人がいるのに自分たちは笑って遊んでサッカーをしていたことがとても変な風に感じました。
ですが現地の人達は被害にあったのにも関わらずとても明るくて、びっくりしました。
この経験を通し、何か災害が起きたら外から見ているだけでなく、みんなで助け合う為にも手伝えることは手伝いと思うようになりました。
ですが今回、コロナになり、世界中が被害を受けていますが、まだ何もできていません。
現地にいって何かをするのは難しいかもしれませんが、この状況でも何かできることを探して行動に移せればと考えています。
<山内 大和(2年)>
災害復興ボランティアを通して自分の今の生活がどれだけ幸せなのかという事を改めて知ることができました。また、現地の人の明るさと元気さに自分たちがまた元気をもらったことを今でも鮮明に覚えています。
10ヶ月たった今、あの災害を覚えている人は多くはないのではないかと思います。自然災害は防げるものではないので起きた時の対処と復興にできるだけたくさんの協力が得られることができればより良い国になると思いました。 
<松本 大亮(4年)>
サッカー部のF+1という活動を通して様々な社会貢献活動を行ってきましたが、災害復興ボランティアは昨年の鋸南町の復興支援が初めてでした。実際に災害現場を見ることでテレビの画面の映像などからでは感じられないものがたくさんありました。
その中でも、1番強く感じたのは助け合いの心の大切さです。なぜなら、人と人とが助け合うことで災害を乗り越えていく姿を見たからです。
私たちは、鋸南町の瓦礫仮置き場で、瓦礫を載せて運んできた車から下ろしていたのですが、その中に何度も瓦礫を車に載せて仮置き場に来られる方がいました。その方は鋸南町の住民の方で、車の運転ができないような高齢の方の代わりに運んできていらっしゃいました。私たちのような、ボランティアではなく自分も被害に遭っている状況で他の方を手助けをしていらしたのです。
苦難に遭遇したときに、自分のことだけを考えるのではなく、周りの人のことも気遣い助け合うことで、私たちは生活していけるのだと感じました。
10ヶ月が経って意識が変わったわけではありませんが、災害復興ボランティアを経験し、災害が起こった際には、自分がその場に行って手助けをすることができなくとも、そのときその場所でできることを考え、少しでも被災者の方々の力になりたいと考えるようになりました。

最後に・・・

全ての作業が終了したあとの集合写真

全ての作業が終了したあとの集合写真

実際にボランティア活動に参加して、改めてこのように文字に起こしてみて当時のことを思い返すことができました。
災害はこれから零にすることはできませんが、人々が手を取り合うことで被害は限りなくゼロに近づけることができると思います。そんな日がいつか来ることを心から願っています。



ありがとうございます。
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もっと、神奈川大学のことを知ってもらいたい。 たくさんの「人」が行き交い、新たな可能性が生まれる場に。
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