新入生のあなたへ|知花愛実
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新入生のあなたへ|知花愛実

知花愛実
経営学部助教・先住民研究

 新入生のみなさん、自由な世界へようこそ! 晴れて大学生になった今、どんな人と出会い、何を学び、どんな経験をしてみたいですか。みなさんの中には親元を離れ上京し、慣れない地で不安と期待を胸いっぱいにこの春を迎えている人もいることでしょう。自由を手に入れたのも束の間、自由には自制心と責任、タイムマネジメントが重要であることに気づきはじめた頃かもしれません。これらは習得するまでに多少時間かかりますが、一度マスターできれば、大学生活もその後の人生もより楽しく、実りある時間を過ごせることがすぐに分かるでしょう。

 大学での最初の学期はあなたのこれまでの人生をガラリと変えるものになるでしょう。十数年前の春、私も初めての大学入学を経験しました。私にとっては、特別な気持ちもなく、大学受験をする友人の波に乗って、なんとなく選んだ短期大学でした。実は、他のやりたいことの道が開けそうだったら、すぐにやめるつもりで入った短大でした。しかし今思えば、私が短大で過ごした2年間は、私のその後の人生設計を大きく変えるものとなりました。この2年間は、自由に学び、考え、決断し、行動することによって、現在の軌道に乗るための足がかりとなったと強く感じています。あなたがどのような経緯でこの大学に辿り着いたかは分かりませんが、大学生活で私がやってよかった4つのことについて、新入生のあなたへのアドバイスとしてこの手紙に書きたいと思います。

 まず1つ目に、授業に行きましょう。高校までは、決められた時間割にただ身を任せて授業や宿題をこなしていたあなたも、大学ではそれは通用しません。教授の採点は厳しく、遅れて出される課題にはさらに厳しい。あなたの両親は、もはやあなたの一日をコントロールするためにいるわけではありません。あなたがどんな授業を受けようか、課題を期限までに提出するかどうか、すべてあなた次第です。夜更しして朝起きられず1限目の授業に間に合わせるのが大変なこともたまにあるでしょう。大講堂での授業に出席しなかったり、遅刻したりしても教授は気づかないと思うかもしれません。そんなことはありません。意外にも教授は学生の顔や反応をよく観察しているものです。授業に出ないことは、学修に遅れを取ることであり、一度遅れてしまうと追いつくのはそう簡単ではありません。

 2つ目に、与えられた課題に取り掛かることを先延ばしにしないこと。幸い、大学時代は時間がたっぷりあります。締め切りの前の夜に作業を始めるのではなく、課題を与えられた日から、少しずつ計画的に進めていく方法を身に付けましょう。先延ばしにしても、課題は増える一方で、あなたに不必要なストレスを与えるだけです。徹夜で書いたレポートも誤字脱字が多く、結局「やり直し」と言われ返されることもあります。毎日20分だけでも課題に取り組む時間を設ければ、一週間で課題は終わります。夜はぐっすり眠れるし、週末も心置きなく遊べるでしょう。

 3つ目に、大学のサービス(特に無料の!)を存分に利用しましょう。大学にはあなたの学修や日々の学生生活をサポートするサービスがたくさんあります。あなたがよく利用する学生課や図書館、カフェテリアのほか、将来のことや友人関係などの相談ができる学生相談室、基本的なレポートの書き方を学びたい学生のための教育支援、英語やコミュニケーションスキルを学びたい学生のためのイングリッシュラウンジなど、大学生だけが利用できるサービスも充実しています。大学の掲示板には、大学生向けのイベントやボランティア活動、奨学金制度など、あなたの学生生活をより豊かにする情報が満載です。何か気になることがあれば、勇気を持って連絡を取って、詳しく説明を聞いて、実際に参加してみてください。ほんの少しの勇気と行動さえあれば、あなたの人生の選択肢が増え、新しい世界へ導いてくれるでしょう。

 4つ目に、大学での人間関係についてです。実際みなさんの多くは人間関係のことで頭がいっぱいでしょう。私がここで強調するのは二つです。一つは、教授と積極的にコミュニケーションを取り、関係を築いてみましょう。なぜなら、大学教授の多くは学生と話をするのが好きです。課題であろうと個人的なことであろうと、遠慮せずに助けを求めましょう。あなたが一生懸命に努力をし、奮闘している姿を見れば、きっと手助けをしてくれるでしょう。気の合う教授に自分のことをよく知ってもらい、メンターのような関係を築くのが理想的です。もう一つはあなたが出会う新しい人と新しいコミュニティです。地元の友達とずっと仲良くするのはいいことですが、積極的に新しい関係を築き、自分の社会を強くしていきましょう。サークルでも、バイトでも、学外ボランティアでも、旅行でも構いません。性別や年齢、職業、国籍問わず、人に興味をもち、いろいろな人の話や経験談を聞いてみましょう。自分ではない他者のことを知ることで、自分がどんな人間なのか、自分なりのしっかりとした軸と自信がそのうち出来てきますよ。

 最後に、大きな変化と適応の過程で、あなたがここにいる理由を決して見失わないでください。憧れの仕事に就くために大学を選んだのかもしれない。あるいはやりたいことを見つけようとしているのかもしれません。ただもっと勉強したいだけかもしれません。どんな理由であれ、「主体的に学ぶ」という優先順位を忘れないようにしましょう。みなさんの大学生活が輝きあり、実り多いものになりますように。

知花愛実
経営学部助教・先住民研究

『学問への誘い』は神奈川大学に入学された新入生に向けて、大学と学問の魅力を伝えるために毎年発行しています。

この連載では最新の『学問への誘い 2021』からご紹介していきます。


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