学問への誘い

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自分を磨くために|奥山 茂

自分を磨くために|奥山 茂

奥山 茂 経済学部教授・会計学  学生時代に3年次のゼミナールでは「批判とは何か」というような課題を与えられ、図書館にこもって四苦八苦した経験があります。その際に、最も初歩的な批判としては誤字・脱字の指摘、文章の不備の指摘があることも知りました。大学院のゼミナールでは後輩の学部生にそのような批判をしつつも、自らも徹底的な批判を受ける立場にあったことと、その際に、「間違い・不備に気付かなければその当事者と同レベルかそれ以下だ」と指導教授から指摘されたことが懐かしく思い出されま

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言の葉ノートを開く時~言葉の記憶|原 良枝

言の葉ノートを開く時~言葉の記憶|原 良枝

原 良枝 国際日本学部特任教授・比較文化・比較基層文化論  あなたの好きな言葉は? 心が動いた言葉はありますか。  例えば「意志あるところ道は開ける。」よく聞く言葉だとは思いますが、私にとっては特別で大切な言葉です。大学三年生の秋、将来の進路を決めかねて安易な方向へ進もうとしていた時に友人がかけてくれた言葉だからです。不思議なもので、この言葉を口にすると私はたちまち大学生へ逆戻りし気持ちまで若返ります。まるで、タイムマシンのような作用を引き起こすマジックワードです。  私

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新入生のあなたへ|知花愛実

新入生のあなたへ|知花愛実

知花愛実 経営学部助教・先住民研究  新入生のみなさん、自由な世界へようこそ! 晴れて大学生になった今、どんな人と出会い、何を学び、どんな経験をしてみたいですか。みなさんの中には親元を離れ上京し、慣れない地で不安と期待を胸いっぱいにこの春を迎えている人もいることでしょう。自由を手に入れたのも束の間、自由には自制心と責任、タイムマネジメントが重要であることに気づきはじめた頃かもしれません。これらは習得するまでに多少時間かかりますが、一度マスターできれば、大学生活もその後の人生

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自炊の勧め ―“食”について考えてみよう―|引地史郎

自炊の勧め ―“食”について考えてみよう―|引地史郎

引地史郎 工学部教授・生物無機化学  新入生の皆さんの中には、大学入学を機に生活が一変したという人がいることと思います。それまではご家族に頼っていた〝衣・食・住〟に関わることを一人で全て行わなければならなくなった、あるいはご家族の分も含めて家事を(一部)担うようになった、という人もいるかもしれません。また先々生活が変化していく可能性は、皆さん全員にあります。そのような皆さんに、人間が生きていくうえで欠かせない“食”にまつわる私の体験を紹介します。根っからの食いしん坊である私

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異国に行って学ぶこと|灘山直人

異国に行って学ぶこと|灘山直人

灘山直人 経済学部准教授・国際ビジネス論  異国に行くと何か新しい刺激を得られるような気がする。日常から離れた場所に身を置くことで、気分転換できるとともに、もしかしたら日本にはない刺激を得られるのではないかと心のどこかで期待する。それは出張中の会社員であっても、旅行中の家族であっても、留学中の学生であっても、定年退職後に海外移住した人であっても共通して抱くものではないだろうか。私もそんな異国での刺激を期待して30歳を過ぎてフィンランドで暮らし始めた。最初は何でも面白く映り、

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好奇心と興味の種まき|西田依麻

好奇心と興味の種まき|西田依麻

西田依麻 外国語学部准教授・スペイン文学 幼少期の思い出  「よ・う・ち・え・ん?」  「そう。幼稚園っていうのよ」 そう初めて母に教えてもらった。私たちは散歩の途中、とある幼稚園の前に立っていた。午前中だったのだろうか。私の目に映る、私よりちょっと年上に見えた男の子たちや女の子たちが沢山いた。そして、彼らはその「ようちえん」という所の庭で大きな声を出して走りまわったり、砂場で泥団子を作ったり、滑り台やブランコで遊んだりしていた。みんなの笑顔と楽しそうな声そのものが、つ

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名言とともに「学ぶ」を考える|辻 勇人

名言とともに「学ぶ」を考える|辻 勇人

辻 勇人 理学部教授・有機化学  人生はよく山登りに例えられます。大学に入学した時点が頂上で、後は楽勝!と考える人も居るようですが、頂上に見えたのは実は単なる小さなコブであり、卒業後の社会ではもっと険しい道が待ち構えていることに気づきます。その険しい道を走破するためにも、大学でぜひ身につけてほしいことがあります。先人の言葉をもとに少し具体的に見てみましょう。 『教育とは、学校で習ったことをすべて忘れた後に残っているものである』  光電効果や相対性理論で有名な物理学者、ア

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学問することはモノの収集からはじまった|角南聡一郎

学問することはモノの収集からはじまった|角南聡一郎

角南聡一郎 国際日本学部准教授・仏教民俗学 津山という土地  私は岡山県の北部、津山市という人口約10万の盆地で生まれ育ちました。津山市付近は勝田層群(第三期中新世)が広がり、化石の産地としてマニアの間では知られた土地です。また、津山盆地には旧石器時代から江戸時代までの遺跡が各所にあり、考古資料との距離は近く感じられました。こうした環境は私のその後の人生に大きな影響を与えました。 化石採集への情熱  昭和37(1962)年、市内松原の吉井川河原で、中学生がクジラの化石を発

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外国語習得の秘訣|彭 国躍

外国語習得の秘訣|彭 国躍

彭 国躍 外国語学部教授・社会言語学  「勉強には秘訣なんてないよ。頑張るしかない」と言われたら、皆さんはどう反応するのだろう。若い頃の自分なら「そうだろうね」と頷いたかもしれないが、いまの私には、「あるよ。外国語の習得なら、確実にある」と自信をもって言える。しかも「若いほどコツが効く」と念を押したい。  外国語をペラペラしゃべる人が羨ましい。自分もそんな人間になりたい。そう願う学生は、決して頑張りたくないから「秘訣」を求めているわけではない。ほとんどの学生は、「必死で頑張

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G・ボワソナードと日本の法制度|白取祐司

G・ボワソナードと日本の法制度|白取祐司

白取祐司 法学部教授・刑事訴訟法  フランス人、ギュスターブ・ボワソナード(Gustave Boissonade)が横浜港に到着したのは、明治6(1873)年11月15日のことだった。マルセイユ港を出たのが9月28日だから、実に90日間の船旅ということになる。余談だが、私はマルセイユに2週間ほど滞在したことがある。昔の佇まいを残した商港で、船旅の起点として当時はかなりの賑わいだったであろう。  明治政府は、日本の近代化を推し進めるために、フランスなど当時の先進国から多くの技

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