学問することはモノの収集からはじまった|角南聡一郎
角南聡一郎
国際日本学部准教授・仏教民俗学
津山という土地
私は岡山県の北部、津山市という人口約10万の盆地で生まれ育ちました。津山市付近は勝田層群(第三期中新世)が広がり、化石の産地としてマニアの間では知られた土地です。また、津山盆地には旧石器時代から江戸時代までの遺跡が各所にあり、考古資料との距離は近く感じられました。こうした環境は私のその後の人生に大きな影響を与えました。
化石採集への情熱
昭和37(1962)年、市内松原の吉井川河原で、中学生がクジラの化石を発