学問への誘い

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卒業研究「Y君の話」|堀 久男

堀 久男 理学部教授・環境化学技術 高校生の諸君はまだ知らないと思いますが、大学の授業科目のうち、机に座って講義を受ける科目は、その理解度を期末試験やレポート提出で採点されて、百点満点中六十点以上が合格、つまりその科目の単位が取得でき、六十点未満だと不合格となります。成績は前期と後期の年二回発表される成績表に出ていて、成績のパラメータであるGPAがいくつになったとか、あるいは進級できるかとか、学生本人あるいは保護者の方が一喜一憂するわけです。

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「知」ってなに?|関 真彦

関 真彦 経営学部准教授・現代アメリカ文学 もうずっとはるか昔、私はある大学の文学部に入った。 というか入ったつもりだった。 しかしその大学では最初の二年間、教養学部に入れられ、小説を読む授業なんて週に一回あればいいほうで、ずっと政治だの法律だの仏教だの、当時の私にとっては何の役に立つのかわからないことを学んでいた。なんでこんな興味のない授業を受け、粛々とテストを受けて単位を取らねばならないのだ、大学っていうのは義務教育の延長線上にあるのか、そう思った私に大人たちはこれ

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「当たり前」が「当たり前」ではない|芦田裕介

芦田裕介 人間科学部准教授・地域社会学 改札を抜けると、そこは迷宮だった― 渋谷や新宿、東京や横浜などの大きなターミナル駅に着くと、私はよくそんな経験をする。出口に向けて歩いているはずなのに、一向に地上の光が見えてこない。それどころか、途中でほかの路線やショッピングセンターに迷い込んでしまう。ようするに、駅のなかで迷子になるのだ。そんなときに私は、「ああ田舎者だな」と思う。 私が生まれ育ったのは、岡山県の北部にある山と田んぼに囲まれた小さな町だ。実家から近くのバス停やコ

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法学とはどういうものか|小谷昌子

小谷昌子 法学部准教授・民事法学 わたしはラジオを聴くのが好きなのだが、ここ数年、夏休みや冬休みによく聴いているのがNHKラジオ第一『子ども科学電話相談』である。中学三年生までの「子ども」からの「なぜ鏡に映ると左右が逆になるの?」「なぜ魚はアニサキスでお腹が痛くならないの?」といった素朴な疑問に、その道のプロの先生が答える番組である。 2017年8月30日放送の『夏休み子ども科学電話相談』では、「どうしてパンツを履かなければいけないの?」という質問が寄せられた。つい笑って

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