学問への誘い

32

手頃な石を探す旅|海谷治彦

海谷治彦 理学部教授・ソフトウェア工学 20年ほど前、成田空港から都内に向かう電車の中で、サラリーマン風の男たちの雑談が聞こえてきた。彼らは老人の趣味について語っており、三段階の形態を述べていたと思うが、内一つは忘れてしまった。彼らによると、忘れた何か(一つ)と盆栽を経て、最終的には「石磨き」に到達するらしい。 そういえば、亡くなった祖父も石磨きをしていたことを思い出した。当時まだ若かった私は、さすがに自分にはまだ早いなと思いつつ、それでも、磨くのに手頃な石を探すのは良いか

スキ
4

クリエイティブ・マインド ―ものごとを見る目とクリエイティビティ―|道用大介

道用大介 経営学部准教授・経営工学 大学では様々なことを学びますが、私はみなさんに「ものごとを見る目」と「クリエイティビティ」を大事にしてほしいと思っています。経済・経営系の学部ではその分野の理論、分析手法、過去の事例、価値観などを学びますが、これらは「ものごとを見る目」を鍛えていると捉えていいでしょう。しかし、一方で文系学部での「クリエイティビティ」というとピンとこないかもしれません。 クリエイティビティというのはものごとをよく見て、感じ、考え、自分の外に適切な形でだし

スキ
4

今さら聞けない……「わからない」との付き合い方| 品川俊介

みなさんは、インターネットで何かを調べる際、「今さら聞けない○○」というタイトルがつけられたサイトを目にしたことがありませんか? Amazonで書籍を検索してみても、(私の専門とする経済学の本を含め)『今さら聞けない~』と題されたものが多数ヒットします。これらのことが本当に「今さら聞けない」かどうかは別として、このようなタイトルは人の目を引くために有効であると考えられているのでしょう。 たしかに、世間では常識とされているようなことを、自分が「知らない」「わからない」というこ

スキ
20